
| 曖昧に見る世界 #04 |
2022
F0号(179x139mm)
素材
木パネル,三椏紙,雲肌麻紙,岩絵具,墨,水干,雲母,色鉛筆,膠




夜の空気が好きです。
この時間帯特有の空気や星の瞬きを絵に留め、常に見られるようにしたいとずっと考えていました。
1日が終わり、ようやく色んなものから解放される感覚は、絵を見たり描いたりする時の感覚に近いような気がします。
絵の具で星を表現するとき、色として常に変わりなく見え続けてしまうことについて、
自分の表現の中では違和感がありました。
星を同じく光の硬貨を用いて表現することで、
時間の流れや距離をも感じるような表現をしたいと試行錯誤してきました。
本作で、ようやく雲母と岩絵具の割合がうまく行き、理想に近いものを作ることができました。
青、白、赤など、反射により角度によって見える光が変わります。
写真ではなかなか伝えづらいところですが、
直接見ないと分からない表現を意識して、直に見る楽しみを感じられるものを作りたいなと思います。